9 x の無理数乗の定積分
前節までに、
の有理数乗の定積分はすべて求まったことになるが、
の巾乗の最後に、無理数乗
(
は無理数) の定積分
(64)
を考えることにする。なお、無理数乗
は、ここでは、
(65)
により、指数関数と対数関数から定義されるものとする1。
のリーマン和
において、標本点を
とし、
変数を
と置き換える。すると、
で、
を等間隔に取り、
とすると、
となる。ここで、
は無理数だから
で、
だから、
であり、
よってこの和は、等比数列の和の公式により求められ、
と変形できる。この最後の式は (31) より、
の
ときに
に収束する。あとは、
を示せば
この値が
となる。
は、
で、関数
は
より下に凸な増加関数だから、
は
で最大となり、
となる。これで
(66)
が言えたことになる。
なお、上の議論を見ればわかるが、本節の方法は
が無理数でなくても
以外の実数なら使えるので、2,5,6,7 節の結果も同様にして
得られることになるが、有理数乗の場合は、
本節のように指数関数や対数関数を使うのは自然ではないので、
前節以前のように考える方がよいだろうと思う。
竹野茂治@新潟工科大学
2026-07-30