4.3 CASE 1

まず、p139 の CASE 1 の (7.63) を考える。

この場合、衝突時刻 $t=\tau$ では $\sigma_\alpha$ が衝突せず、 $\sigma_\alpha(\tau)$ とは別のところで $\sigma'_i$, $\sigma''_j$ が 衝突して $\sigma_k$ が生成するとする (Riemann 問題の解は $\bar{\sigma}_k$)。 また、 $\sigma_\alpha(t)$$p$-特性族の膨張 front 接続であるとする。

示すべきは、

  $\displaystyle
\Delta\sigma_\alpha(\tau)=0,
\hspace{1zw}\Delta V_\alpha(\tau)+C_0\Delta Q(\tau)\leq 0$ (26)
であるが、$t=\tau$ では $\sigma_\alpha$ が衝突しないので、当然

$\displaystyle \Delta\sigma_\alpha(\tau)
= \sigma_\alpha(\tau+) - \sigma_\alpha(\tau-)
= 0
$

となる。

一方、(26) の 2 つ目は自明ではない。 $V_\alpha$$V$ であれば、(23) の 1 本目より (26) の 2 つ目は当然成立するが、 $V$ ではなく $V_\alpha$ であるため少し詳しく考える必要がある。 まず、以下が成り立つことを場合分けで示す。

  $\displaystyle
\Delta V_\alpha(\tau)\leq M_1\vert\sigma'_i\sigma''_j\vert$ (27)



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竹野茂治@新潟工科大学
2020-06-03