4.3.0.5 [S-3] の場合

この場合は、$\sigma''_j$ の項は $\Delta V_\alpha(\tau)$ から消え、 $\sigma_\alpha(\tau)$ が衝突点より左なら $\sigma_\alpha(t)$ と 非物理 front は approach しないため $\Delta V_\alpha(\tau)=0$、 右ならば

$\displaystyle \Delta V_\alpha(\tau)
= \vert\sigma_{np}\vert-\vert\sigma'_{np}\vert
= \vert u_r-\tilde{u}_r\vert-\vert u_m-u_l\vert
$

となり、Lemma 7.2 (iv) より (27) が 成り立つことがわかる。

以上により、すべての場合で (27) が 成り立つことがわかった。

この (27) と、 (7), (11), (12), (23) により、

$\displaystyle {\Delta V_\alpha(\tau)+C_0\Delta Q(\tau)
 \leq\
\vert\sigma'_i\sigma''_j\vert(M_1-C_0+C_0M_1V(\tau-))}$
  $\textstyle \leq$ $\displaystyle \vert\sigma'_i\sigma''_j\vert(M_1-C_0+C_0M_1\delta_2)
 \leq\
\vert\sigma'_i\sigma''_j\vert\left(M_1-C_0+\frac{C_0}{2}\right)
 \leq\
0$ (31)

が成り立ち、これで (26) の 2 つ目が得られたことになる。

竹野茂治@新潟工科大学
2020-06-03