5 予想 1.1 との関係

連続な $\eta:[0,1]\rightarrow[0,1]$ で、自然数 $k$ と連続な $G:[0,1]\rightarrow\mbox{\boldmath$R$}$ に対し、
  $\displaystyle
G(\eta^k(u))=G(u)\hspace{1zw}(0\leq u\leq 1)$ (36)
のとき、$G$ が定数になってしまうような $\eta $ 全体の集合を $A_c(k)$、 (36) のときに
  $\displaystyle
G(\eta(u))=G(u)\hspace{1zw}(0\leq u\leq 1)$ (37)
となる $\eta $ 全体の集合を $A_1(k)$、 (36) のときに
  $\displaystyle
G(\eta^2(u))=G(u)\hspace{1zw}(0\leq u\leq 1)$ (38)
となる $\eta $ 全体の集合を $A_2(k)$ と書くことにすると、 2 節、3 節で見たように、 任意の $k\geq 1$ に対し $\phi_0,\phi_1,\phi_2\in A_c(k)$ であり、 (a) の場合の $\phi_3$ も任意の $k\geq 1$ に対し $\phi_3\in A_c(k)$ で、 $0<a\leq 1/2$ の (b) の場合の $\phi_3$ は、 $\phi_3\in A_1(2k-1)$, $\phi_3\in A_2(2k)$ となる。

さらに、全単射な連続関数 $\xi:[0,1]\rightarrow[0,1]$ に対して、

も言える。

そして、これらによって、予想 1.1 に対して、 [2] の命題 5 に相当するものが成り立つ。 すなわち次が言える。なお、$\phi_j$, $\psi_j$, 条件 (H) 等は [2] にあるものと同じ記号を用いることにする。

命題 5.1

証明は、下の 2 つは [2] とほぼ同様だが、 $\eta\in A_c(n/d)$ の場合は、 $F(u,v)=F(\eta^{n/d}(u),v)$ から $F(u,v)=\hat{F}(v)$ ($u$ に 関して定数) となるので、
$\displaystyle F(\phi_{i}(X),\psi_{j}(Y))
=F(\phi_{i-1}(X),\psi_{j-1}(Y))
=\hat{F}(\psi_{j-1}(Y))
=F(\phi_{i+1}(X),\psi_{j-1}(Y))
$
が成り立つ。

竹野茂治@新潟工科大学
2024-03-25