なお、この関数と本稿で紹介する性質については、 離散力学系分野では良く知られた話のようで、 本稿で紹介する話の多くが、例えば [3] に書かれている。
なお、 に対して が で稠密であるとは、 任意の に対し、 で となる部分列が存在することを意味する。
今、 に対し、その 2 進展開
ならば より、
稠密性に対しては、, となるすべての 整数 に対し、
となる が取れることを示せばよいが、この を、順に のように並べる。これらは 2 進展開で表すと、 等となる。 の最初の位が順にこれらになるようにすれば、 (7) を満たすので、そのように を作成する。 すなわち、最初の桁を 0 とし、それ以降は (9) の並びに、 そこまでの 1 が偶数個になるように調整用の 1 を挟んだものを とすればよい: 下線のついた部分が (9) の並び、 下線がついていないのが調整用の 1 で、この を使えば、 反転が随時解消され、シフトによって、下線を引いたところ以下の列が の値として現れることになる。 そしてさらに、同じようにして、任意の に対して、 が で稠密となるように を 構成することもできる。 それには、(10) の下線部の先頭が出る場所が の倍数 になるように随時 0 を挟んで調整すればいい。 例えば であれば、
すなわち、 と連続関数 、ある自然数 に対して、
が成り立つ場合、上の に対して、なお、本節の の構成については、[3] にも 紹介されている。
竹野茂治@新潟工科大学