なお、(FT4) の後半、すなわち -特性方向のみは 速度を変えないようにできるというのは少し疑わしいと感じるが、 もしかしたら私が読み間違えているのかもしれない。
また、本節で考察してきた速度の変更は、 あくまで [1] を読み解くという立場で考えたために必要であったが、 例えば Holden-Risebro 流 ([5]) の波面追跡法では それは必要とせず、!(T1) のような 3 つ以上の front の同時衝突も許容し、 そのような形での評価を行っているので、 front 速度の変更は不要となる。
そのように評価を変更すれば本節の考察も不要となるし、 その方が簡単にできるかもしれないが、 本稿は一応 [1] の解説という形を取っているので、 少し面倒だが速度の変更についても検討した。 しかし上に述べたように、 本節の考察が正しく [1] に沿っているかはだいぶ怪しい。
竹野茂治@新潟工科大学