ここ数年新潟大学工学部では、学期末の最後の講義の時間に 講義に関するアンケートを行なっていて授業改善に役立てているようですが、 それに習って、全体の半分位の講義が終った段階で 「講義に対する不満、意見、質問等」を自由に書いてもらいました。
ただし、授業改善のためのものとしたかったので、
学籍番号と氏名を併記してもらい (出席と数えることはしません)、
「無責任な意見は書かないこと」と注意をした上で
書いてもらいました。
備忘録も兼ねてそれを以下にまとめておきます。
(11/30 2004)
回答は小さい紙を講義の最初に配って、 それに書いてもらって講義の最後に提出してもらいました。 回答総数は 61 枚、 そのうち、ほぼ半数に相当する 29 名 (= 47.5%) が 現状の講義に対する不満をあげていました。 数字としてはほぼ昨年と同じですが、一昨年よりは多いです。 講義内容や進め方は一昨年とそう変化していないと思いますので、 一昨年から昨年に至って学生の気質や 講義に関するなんらかの変化があるのかなと感じられます。
不満の多くは昨年以前に上げられたものと同様のもので、 これらは大学の講義形式にまだ馴染んでいないからではないことが 理由であると思われます。
一方で、わかりやすい、宿題や例題の解説が良いなどの意見も多数見られ、 特になし、と書いたものも含めて好意的な意見のみを上げた人は 28 名 (= 45.9%)、 不満を上げた人でも、講義は分かりやすいが、といった形の肯定的な意見も 上げていた人は 18 人 (= 29.5%) で、 不満のみ、あるいは不満と質問のみを書いた人は 11 人 (= 18.0%) に留まりました。 それは、私の最近の講義形式が過去のアンケート結果等を取り入れたものに なっているからだと思います。
ただし、以前は私は現在とは少し違う講義方法を取っていて、 現在の講義の形態は、大学の講義として必ずしも最善ではなく、 現在でも以前の形態の方が大学の講義としてはふさわしいと思っています。 その、以前の講義とは以下のような形式でした。
しかし、アンケートを取ってみると毎回大多数の学生に同じことを指摘され、 最初はそれは単に 高校までの受身の勉強方法が抜けていないんだろうと考えていたのですが、 あまりにその意見が多いので、
しかし、学生には私の現在の講義方法に甘えず
高校までのような受身の学習法から脱却し、
必要だと思われることを自分で考え、自分で探し、自分で勉強する、
講義はむしろその自分での勉強を補佐する場と考える、
という能動的な学習法を身につけてもらいたいと思っています。
(11/30 2004)
肯定的な意見、不満や希望、質問を、 意見の多かった順にあげます (カッコ内はのべ人数)。 不満や希望、質問に対してはそれに対する回答も上げていますが、 昨年以前のものとほぼ同じものはその回答をそのままつけています。
なお、小数意見としての不満を上げた人は、 それが小数意見なのだということもよく理解すべきだと思います。