5.7 バロトロピックのオイラー座標系の場合
バロトロピックのオイラー座標系の場合、
3.7 節、
4.10 節で見たように , () は以下のように表される。
よって、
とすれば、, をつないだ は
となる。この場合、
であるので、
を逆に について解いた
を考えると、
となることがわかる。
リーマン問題の解は、
,
となる
を求めればよいが、
それは と
の交点として
を求めればよいことになる。
それにより、 と を結ぶ 1-単純波、
と を結ぶ 2-単純波によって
リーマン問題の解が構成される。
これが常に解けるかどうかを考えてみる。
は、 ならば
であり、
ならば
であり、,
は ではいずれも正で、
かつ増加関数なので () も増加関数となる。
よって、 はすべての に対して増加関数であり、
となるので、交点を求める方程式
を
と書き直せば、この左辺は の増加関数で、
のときは
となり、
のときは
となるので、解が で求まるためには
|
(5.114) |
であることが条件となる。
例えば のときは
,
なので、この条件 (5.6) は常に満たされ、
よってどんな , に対しても解が求まる。
一方
() の場合は、
であるが、
なので、(5.6) は
|
(5.115) |
となり、これが満たされるときのみ解を持つことになる。
竹野茂治@新潟工科大学
2018-08-01