このように同じ点を出発する場合、 それらの波は同じ特性方向の波は 1 つしかなく、 左から 1,2,..., という順の特性方向の波しか並び得ないことを 以下に見てみる。
まず、定数ベクトルを挟んで、その左に -膨張波、 右に -衝撃波がある場合を考える (図 5.2)。
この場合、膨張波の右端の速度 は であるから
なお、この -衝撃波が -接触不連続である場合も、ラックス条件の代わりに
-衝撃波の右に -膨張波がある場合 (図 5.3) は、 であるが、ラックス条件により となるので となるので、やはり となる。 この -衝撃波が -接触不連続である場合も、 ラックス条件の代わりに となるので、やはり となるので が言える。
をはさんで -不連続波 (衝撃波、または接触不連続) の右に -不連続波がある場合 (図 5.4) は、 であるが、衝撃波と接触不連続のいずれの場合も、
をはさんで -膨張波と -膨張波が並んでいる場合
(図 5.5) は、
に接する波の端の部分を見れば
よって、いずれの場合も同じ始点を持つ 2 つの波が並ぶ場合は、 必ず が成り立つことがわかる。よって、 考えられる配置は、 左から 1,2,..., という順の特性方向の波のみで、 その間に定数ベクトルが並ぶことになる。
竹野茂治@新潟工科大学