底面が 、頂点が A の、密度が一様な錐体に対して、 の面としての重心を M とするとき、 この錐体の重心 G は線分 AM を 3:1 に内分する点となる。
証明
体積分 (12) の計算により示すこともできるが、 4 節と同様の方法を用いて、 簡単な積分に帰着させることを考える。
4 節の三角形の場合と同様に、 この錐体を底面と平行な面で細かく切り分けると、 それぞれの薄い分割部分は、 底面が と相似で高さが十分低い (薄い) 柱体とほぼ等しく、 よってその重心は の重心 M とほぼ相似な位置にあり、 すなわちほぼ線分 AM 上にあることになる。
各分割部分の質量はその断面積にほぼ比例し、それは に相似であるから、 それは結局 AM 上の A からの距離の 2 乗に比例することになる。
よって、その分割の極限を考えれば、この錐体の重心 G は、 AM 上に A からの距離の 2 乗に比例する線密度を持つ、 線としての重心と等しいことがわかる。
あとは、AM を 軸上にのせて、 A を原点、M の位置を 軸上の () とし、 線密度 を として (6) の計算をすればよい。
G の座標を とすれば、(6) より、
例えば四面体 ABCD の場合は、 の重心 M は
竹野茂治@新潟工科大学