条件 Q: は正の任意の実数、 は任意の有理数まずは、[L1],[L2] から。
まずは , (: 自然数) の 場合に [L1],[L2] が成り立つことを示す。 この場合、[L1] は、
を示すことになるが、この左辺を とすると、 自然数乗に対する [L4],[L3],[L1]、および [R1] により、また、, に対する [L2] については、 のときは (16) により、 (1) の方法で、
これで、, のときには [L1],[L2] が成立することがわかった。 あとは , の場合であるが、 これは整数乗の場合と証明は実質的に同じである。
または の場合は、[L1] は明らかに成立し、 あとは前と同じ (ア)(イ)(ウ) に場合分けすればいいのであるが、 いずれも , で成立する [L1],[L2]、 および (14) により、 (ア) の場合は (5)、 (イ) の場合は (6)、 (ウ) の場合は (7) と同じ式変形により成立することがわかる。
[L2] は、(1) の方法で [L1] から得られる。
次は [L3] の前に [L4],[L5] の方を考える。 まずは、 (: 自然数) の場合の [L4] から。 これは、
を示すことになるが、この左辺を とすると、自然数乗に対する [L4]、 および [R1] によりの場合は [L4] は明らかに成り立ち、 の場合は、 整数乗の場合と同じ計算 (12) により、 に対する [L4] と (14) から 成り立つことがわかる。これで [L4] が示された。
[L5] は、(2) の方法で [L4] から示される。
最後は [L3]。これもまずは , の 場合から考える。この場合は、
を示すことになるが、この左辺を とすると、[R1], 自然数乗の [L3] より、または の場合は、整数乗の場合の (8) と 同じ計算で成立することがわかり、 かまたは の場合も整数乗の場合と同様の計算を行えばよい。 具体的には、(ア) の場合は (9)、 (イ) の場合は (10)、 (ウ) の場合は (11) と同じ計算をすればよいが、 そこには正の有理数乗に対する [L5] と [L3]、 および (14) を使用する (そのために [L3] より先に [L5] を証明した)。
これで [L3] も成り立つことが示され、 すべての指数法則が証明されたことになる。
竹野茂治@新潟工科大学