自然数乗、すなわち [L1][L5] の が自然数である場合、 次の条件
条件 N: は任意の自然数、 は任意の実数で、 [L2] では かつ 、 [L5] ではを満たす場合にこれらが成立することはほぼ明らかであるが、 簡単に説明する。
まず [L1] は、左辺は の 個の積と 個の積同士の積なので、 合計して 個の積となるから右辺に等しい。
[L2] は、 より で、左辺は分子が の 個の積、 分母が の 個の積で、 より 個の で約分ができ、 分母は 1、分子には 個の の積が残るので右辺に等しい。
なお、[L2] は、[L1] を用いて、
が得られ、 より なので、 この式の両辺を で割って得ることもできる。[L3] は、左辺は の 個の積であり、 が の 個の 積なので、全体で の 個の積となり右辺に等しい。
[L4] は、 の 個の積であり、順序を入れ替えれば の 個、 の 個の積となるから右辺に等しい。
[L5] は、 の 個の積であり、 よって分子は の 個、 分母は の 個の積となるから右辺に等しい。
なお、[L5] は、[L4] を用いて、
が得られ、 より なので、 この式の両辺を で割って得ることもできる。[L1] から [L2] を、[L4] から [L5] を得る方法は、 後の証明でもほぼ同じ方法で用いる。
竹野茂治@新潟工科大学