2.3 Riemann 問題の解

膨張波、衝撃波、接触不連続は、その波と特性速度との関係 (2.5), (2.8), (2.10) から、次のことがわかる:
$t=0$$x=x_1$ から出る $i$-波 ($i$-膨張波、$i$-衝撃波、$i$-接触不連続) と、 定ベクトル $U_M$ をはさんで右に $x=x_2$ ($x_1<x_2$) から出る $j$-波を並べたとき、
そして、これにより、 一般の Riemann 問題 (1.1), (1.2) の解は、1-波、2-波、...、$N$-波を左から右に順に並べて作れること、 すなわち、$U_0=U_L$, $U_N=U_R$ に対し
\begin{displaymath}
U_j=\hat{U}_j(\varepsilon _j;U_{j-1})\hspace{1zw}(j=1,2,\ldots,N)
\end{displaymath}

となる $\varepsilon _j$ ($1\leq j\leq N$) を求めることで、 $U_1$ から $U_{N-1}$ までの定ベクトル状態を扇型で挟むような $N$ 個の波により作られることがわかる (図 2.1,2.2)。
図 2.1: $(t,x)$ 平面での解の表現
\begin{figure}
\psfrag{x}{$x$}
\psfrag{t}{$t$}
\psfrag{0}{$0$}
\psfrag{...
...cludegraphics[width=0.2\textheight]{riemann_tx.eps}
\end{center} \end{figure}
図 2.2: $\Omega (\subset R^4)$ での各曲線
\begin{figure}
\psfrag{U0=UL}{$U_0=U_L$}
\psfrag{U1}{$U_1=\hat{U}_1(\varepsil...
...ludegraphics[width=0.2\textheight]{riemann_omg.eps}
\end{center} \end{figure}
$U_L$, $U_R$ が十分近ければ、その Rimann 問題の解は、 このような形としては一意的に解が求まる。
竹野茂治@新潟工科大学
2009年1月18日