2 節で取り上げた特性曲線 が有効に働いたのは、こ
の直線が
よって、より一般の 1 階線形偏微分方程式
で
となる (12) の解は、
が通常の連続な関数であれば確かに存在する。
ここで、``存在する'' という言葉の意味は、例えば、
の
範囲で
が連続で、
の最大値が有限な値な
らば、どんな
に対しても、
となる
(12) の解は、
の範囲内では無限大に
発散するようなことは起こらない、という意味である。
単に、発散せずに解が伸びるという意味であり、(12) の 解が、簡単な式で表されるという意味ではない。
このことは、特性曲線の集まりが 平面の領域を埋め尽くすということ
を意味する。
さらに、 が通常の滑らかな関数、もう少し詳しくいうと
が連続な関数ならば、
となる
(12) の解は、ただ一つしかないことが知られている。
これは、特性曲線同士が交わることはないことを意味する。
これらの性質により、
方程式 (11) についても、2 節と同様の方法で
特性曲線を用いて解を求めることができる。さらに、方程式の右辺の
の部分に
が含まれて
のような形であって
も同じ方法で解を求めることができる。
一般的な方法の説明はわずらわしいので、2 つ程例を上げておくのみとする。
例 1
例 2