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このときは特性曲線は交わらずに、特性曲線の通らない領域ができてしまう。
この部分では、解は滑らかな関数として求める必要がある。
今、正の定数
に対して
とおくと、
も実は方程式 (17) を満たし、
初期値は
となる。それは
となるからである。よって、一つの初期値に対し、解が一つに決まるべきだ
とすれば
であることになり、つまりすべての正の実数
,
とすべての実数
に対し
 |
(27) |
が成り立つことになる。今、この式において
とすれば
 |
(28) |
となるので、
の
のときの値を
、すなわち
とすると (28) により
 |
(29) |
となる。この式を方程式 (17) に代入してみると
だから、
とおくと
となり、
とすると
が定数になり、よって
が定数に
なってしまって求めるものにならないので、結局
ことがわかる。よって (29) により
が得られる。この解を特性曲線の空白域に埋めて
 |
(30) |
とするとこれは確かに
のところでは連続な解となる。
この解は、特性曲線が広がっていって、解のグラフがなだらかになっている。
そのため、この解は 膨張波 (rarefaction wave) と呼ばれている。
リーマン問題の解は、以上みたように衝撃波と膨張波によって求めるこ
とができる。
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Shigeharu TAKENO
2001年 9月 21日