5 B(j)n の評価と極限
, の評価には, 以下の補題を用いる.
- 補題 3
- (16) を満たす に対して
とすると, 任意の有限区間 に対して次が成り立つ.
-
は , に関して有界で,
- が 上連続ならば,
は, (), に関して有界で, 以下が成り立つ.
ここで, , は,
とする (図 3).
図 3:
function
|
補題 3 の証明
1. とすると,
は (16) より一様有界で, であれば (16) により 0 に収束し, のときは より 0 となる.
2. , とすると,
なので,
より は一様有界となる.
に対しては, なら ,
より, ならば
, ならば
となるので これらの場合は
となる.
の場合は, ,
となるので,
となる. また, のときは,
, より
となる. 最後に, のときは,
,
より
となる.
次は, この補題 3 を用いて, , の
評価を行う. まずは から.
, は, とすると, (20), (21) と, 境界値 (19) により,
(26)
と書ける. よって, は
となる. 補題 3 より ,
は
で有界で,
のときに 0 に収束する. 積分項も有界で,
とすると
(28)
に収束するから, 結局 は有界で, (28) に収束することがわかる.
次に は,
となるが, は 上有界なので, この 3 行の式のうち, 最初の行は の場合と同様に有界で 0 に収束する.
2 行目の式は, に が含まれているので, これもやはり の場合と同様に有界で 0 に収束する.
3 行目の 2 つの積分項も有界で,
(30)
に収束するから, 結局 は有界で (30) に
収束する.
よって, Lebesgue 収束定理により, 以下がわかる.
(31)
ここから,
となるから, ,
が
(32)
を満たせば, となり, よって,
(33)
となる. これと, (25) を組み合わせると, 以下が得られる.
- 命題 4
- 条件 (32) の元,
は に関して有界で,
竹野茂治@新潟工科大学
2023-02-18