以後、 を
まず、 を 1 と の一次結合として 表せないことを示す。もし、
よって、 となるが、これを 倍すれば となり、 に 反する。 よって (35) のように表すことはできない。
この議論の , を入れかえれば、 を 1 と の 一次結合として表せないこともわかる。 そして、1 を と の一次結合として表せないことも わかる。それは、もし
次は、 が の一次結合として 表せないことを示す。なお、もしこれが成り立てば、 上と同じ議論により、 や , を他の 3 つの 一次結合で表すことができないことも示される。 今、
移項すれば、
和、差、積がまたこの形になることは容易にわかる。商は、
その表現の一意性については、補題 7 で 保証される。
1.
多項式の展開の計算で が残る ( の方) のは、 の奇数乗と有理数との積で、 が残らない ( の方) は、 の偶数乗か が含まれない項と有理数との積。 よって , を の多項式と見れば、 は の偶数次の項からなる多項式で、 は の奇数次の項からなる多項式 (いずれも有理数係数) となり、 には定数項はなく、すべての項が少なくとも を 1 つ含む。 よって (38) の の代わりに を 代入すれば (39) が得られる。
2.
1. と同様に考え、, , , を , の 有理数係数の多項式と考えると、 には の偶数乗と の偶数乗しか現れない。 また、 には の奇数乗と の偶数乗のみが現れて すべての項が を少なくとも 1 つ持ち、 には の偶数乗と の奇数乗のみが現れて すべての項が を少なくとも 1 つ持つ。 また、 には の奇数乗と の奇数乗のみが現れて すべての項が を因数に持つ。 これらのことから の代わりに 、 の代わりに を代入すれば、 より (41) が得られる。
1.
ならば (38) の , が いずれも 0 となる ( ) ので、 よって補題 9 の 1. より となる。
2.
ならば、 補題 7 より (40) の , , , が いずれも 0 となるので、よって補題 9 の 2. より
同様に、 で , ならば、 は少なくとも 4 次式の因数
本節の議論と同様にして、2 重根号が解消できない形の
つまり、3 次方程式の解である
(43) が成り立つ場合は、 , を , と考えれば (42) の形になるので、 もし (42) の形が不可能であれば (43) も不可能となる。 よって (42) の不可能性のみを 示せばよい。
竹野茂治@新潟工科大学