まず白夜の方であるが、 太陽は に垂直な面上で、中心 の円運動であり、 その最下点を H とする (図 8) と、
(10) より、となることがわかる。 よって、このベクトルの 成分が 正であることが白夜の条件であるから、(7) より
= + = - sinsin - R
. | = | - sinsinsin - R cos | |
= | - sinsinsin - cos 0 |
が条件となる。これは sin < 0 の場合で、このとき、
-sinsintan
sin2sin2tan2 1 - sin2sin2 | |||
sin2sin2(1 + tan2) 1 | |||
sin2sin2 cos2 |
のときに白夜となることがわかる。なお、これは
-sin (11)
でなければ起こり得ず、逆にこのときはそのような季節が存在する。 そしてこの不等式は、
1
より、
cos sin = cos -
となる。よってこの (12) を満たす高緯度地帯で、 (11) が満たされる季節が白夜、ということになる。
- = 90o -23.44o = 66.56o (12)
次に、太陽が真上に来るのはどういう場所であるかを考えてみる。 これは、図 8 の軌道最上点 K 以外は、 は 成分を持つので真上にはこず、 (10) より
となり、このベクトルの 成分が 0 になるときが 真上にくる条件、ということになる。 (7) より
= + = - sinsin + R
. | = | - sinsincos - R sin | |
= | - sinsincos - sin = 0 |
という場合になる。これは sin < 0 のときで、
-sinsin = tan
sin2sin2 = (1 - sin2sin2)tan2 | |||
sin2sin2(1 + tan2) = tan2 | |||
sin2sin2 = sin2 |
のとき、ということがわかる。なお、これは
-sin = (13)
でなければこれは起こり得ず、逆にこのときはそのような季節が存在する。 そしてこの不等式は、
1
を意味する。この緯度 23.44o は 北回帰線 と呼ばれている。 よって、この北回帰線を越えて赤道に近い方にいけば、 (13) を満たす日には 太陽を真上に見ることができることになる。
= 23.44o (14)
竹野茂治@新潟工科大学