5 反比例のグラフ
最後に、反比例 () のグラフの () の
範囲の曲線長 を考える。
なお、 の の部分と の部分は に
関して対象なので、 に対する での
曲線の長さは、
での長さ に等しく、
の で求められることになる。
より、 は
(16)
となるが、 とすると
(17)
となるので は の場合に帰着し、
よって以後は のみを考える ()。
この もやはり楕円積分で表されるものになる。
少し計算が厄介だが、この積分を楕円積分の標準形である「第 1 種楕円積分」
(18)
と (13) の第 2 種楕円積分 で表す。
まず、 を
と 2 つに分ける。ここで、 で と置換すると、
となり、形式的には
に等しくなるので、
と に対して を求められれば、
(20)
と求まることになる。よって次は を考える。
唐突ではあるが、[2] を参考に、
(21)
を考える。すると、
となるので、これにより は、
となり、あとは、
(23)
を求めればよいことになる。
は一見 より難しそうだが、
実は次のような置換がうまくいく。
(24)
は では増加し、 では減少し、
, となることに注意する。
そのため、 か かで少し式が分かれる部分がある。
まずは の場合を考える。この場合 であり、
(25)
で、また、 より
(26)
となる。また、
より、 より
(27)
となるので、 を置換すると、
(28)
となる。ここでさらに (
) と
置換すると、
に対し、
となるので、(13), (18) より、 は
(29)
と表されることになる。
の場合は なので となり、
上の計算のうち (27) が
(30)
に変わり、よって、
(31)
となる。
今、 に対して とすると であり、
に対し
となるが、
なので
となり、よって、
(32)
となることがわかる。よって (22) より、
(33)
となり、よって (20), (22), (33) より は
と表されることになる。一般の は、(17) より、
となる。これが最終的な の表現である。
竹野茂治@新潟工科大学
2023-12-11