6 5 次、6 次の計算方法
最後に、4 節、5 節で得られた結果を用いて、
5 次, 6 次の行列式の計算方法を紹介する。
まずは 5 次を考えると、5 は 4 で割って 1 余るので、
一つの面に対する斜めの積につける順列の符号はすべて となる:
一方、
であるので、 を に対応した行の入れ換え、
すなわち、下 3 行を 回巡回し、その後で下 4 行を 回巡回したものを
と書くことにすると、
なので、
となる。つまり、下 3 行の巡回では符号は変えずに、
下 4 行の巡回のときに 1 回ずつ符号を変えて加えればよい。
次に 6 次の場合を考える。
6 は 4 で割って 2 余るので、
一つの面に対する斜めの積につける順列の符号は、
左上から右下への対角線の積には 、
右上から左下への対角線の積には をつけ、
その下には と を交互につける。
一方、
に対応して行を巡回した を と書くことにすると、
なので、
となる。つまり、下 3 行の巡回、下 5 行の巡回では符号は変えずに、
下 4 行の巡回のときに 1 回ずつ符号を変えて加えればよい。
竹野茂治@新潟工科大学
2008年7月26日