応用数理 A


講義のページに戻る

目次


配布資料

(2006 年度以降)
講義中に配布した宿題の解答例などの配布プリントを、 画像ファイルと PDF ファイルにして置きます。 手書きなので多少 (かなり ?) 見にくいですが配布しているものと同じものです。

目次に戻る

その他 (補遺、余談等)


t sin t のラプラス変換

今年の講義では、t sin t のラプラス変換まではちゃんとやれませんでしたが、 この計算方法は何通りかあります。 もちろん教科書にも書いてありますが、 この計算、および tksin t, tkcos t の ラプラス変換についても考察したものをここに紹介します。 それなりに数学の色んな手法が出てきますので、 講義の補足以外にも勉強になるのではないかと思います。


(03/18 2008)

HTML 版に PDF ファイルへのリンクを追加しました。
(01/12 2009)

目次に戻る

有理関数のラプラス逆変換

多項式、三角関数、指数関数などの基本的な関数の和や積のラプラス変換は、 多項式の商である有理関数になります。 逆に、そのような有理関数のラプラス逆変換、 すなわちラプラス変換がそのような有理関数になるような関数は、 多項式、三角関数、指数関数の和や積で表されることも知られています。

応用数理 A の講義で使用している教科書には、 具体的なラプラス逆変換の計算はいくつか紹介してあるのですが、 その計算の基本方針や原理などは書かれておらず、 説明が十分ではないので、 ここに有理関数のラプラス逆変換の計算の基本的な方針について 説明したものをまとめておきます。 ついでに、計算量の少ない計算方法についても考察を行っています。


(03/26 2008)

HTML 版に PDF ファイルへのリンクを追加しました。
(01/12 2009)

目次に戻る

留数計算によるラプラス逆変換の計算

(本稿は、2008 年春に書きかけになっていた原稿の、 4, 6 節部分を書き足して公開 (2023 年) するものであり、 教科書や科目名は 2008 年当時の設定で書かれていることに注意してください。)

応用数理 A の講義で使用している教科書には、 ラプラス変換だけでなく複素関数論も書かれているため、 ラプラス逆変換の計算に複素関数論の留数計算を利用する公式が紹介されています。

通常の ラプラス逆変換の計算法 と比べても計算量もそれほど多くはなく、 ものによってはそれなりによい計算方法だと思いますので、 ここに、その公式の説明と、具体的な計算をいくつか紹介します。


(04/07 2008; 07/20 2023 4,6 節追加)
目次に戻る

有理関数のラプラス逆変換 その 2

以前 「有理関数のラプラス逆変換」 で、 多項式の商である有理関数のラプラス逆変換について紹介しましたが、

1/(s2+1)k+1, s/(s2+1)k+1
のラプラス逆変換については、 いくつかの方法を紹介しましたが、 3 項漸化式以外の方法はあまり簡単ではなく、 一番ましな 3 項漸化式の方法でも、一つの式で表現できない、 という難点がありました。

一方、以前別な目的で、半奇数次 (n+1/2) のベッセル関数、 いわゆる半ベッセル関数について考察したのですが (「半ベッセル関数について」)、 今回また上の形のラプラス逆変換のノートを作っているときに、 それがそこで見た式に似ていることに気がつきました。 それなら、漸化式でなくても一つの式で表現できそうなので、 その構造、導出などを含めてここにまとめておきます。


(07/25 2023)
目次に戻る

ラプラス変換の積分と収束点と単射性

工学部の教科書では、ラプラス逆変換の存在、 すなわちラプラス変換の単射性については証明を省いていることが多いです。 私も授業では単射であることは紹介するが証明はしませんでした。 しかし、全く理由を説明しないと不安に思う学生もいるかもしれないので、 それをここで紹介します。

また、工学の本ではそもそもラプラス変換を、 区分的連続な関数で「指数型」と呼ばれるものを対象として 話を進めることが多いのですが、 積分の意味を再考して対象となる関数を広げることについても ついでに考察します。

さらに、ラプラス変換の「収束点」についても紹介します。 これも工学の本では証明していないことが多いものです。


(08/07 2023)
目次に戻る

各種平均が満たす条件

確率・統計では、x, y の 2 次元データで相関係数や回帰直線などを計算するのに、 次のような x の平均値、y の平均値の他に x2, y2, xy の平均値を利用することがあります。 分散、共分散、相関係数、回帰直線などは、 元のデータの個々の値やデータの個数を知らなくても、 いずれもこれらの平均値だけで求めることができます。

これにより、例えば、

「x の平均が 3、y の平均が 4, x2 の平均が 21、 y2 の平均が 19、xy の平均が 16 のとき、 相関係数 r と回帰直線を求めよ。」
のような問題を作ることができます。

ただ、その場合例えば「x の平均が 3、x2 の平均が 5」 のような値はだめで、実際のデータではこのような組は起こりえません。

よって、このような問題作成者として、 どのような値であればそれらが実際のデータの平均になりうるか、 という条件を考えてみましたので、それをここにまとめておきます。

なおこの内容は、学生にはあまり意味はなく、 多分試験問題、演習問題を作成する側にのみ関係する内容だと思います。


(11/18 2014)

目次に戻る
作成日: 08/07 2023
竹野茂治@新潟工科大学 (shige@iee.niit.ac.jp)