まず、 の場合を考える。 この場合は、以下の反転公式が利用できる。
, に対し次が成り立つ。
証明
の置換積分により、
この補題 3 と前節の評価 (17) により、
のときは
に対して
次は の場合を考える。 まずは、 と仮定する。 ここで、 は整数全体の集合とする。 この場合、 とすると は 2 以上の整数で、 となるので 補題 2 を用いて 回リフティングすると、
となるが、(19) より となり、また係数 は で、 より 0 にはならないので、 (20), (21) より の項が 最低次になり、よって となる。
ここで、
関数と
関数の拡張 (解析接続) を考える。
関数、
関数は通常は
これらを利用すれば (23) の係数は、
次は , の場合を考える。 まず、 ならば、 の場合の計算の (22) の は、 より 0 には ならないので の場合の議論がそのまま使えて、 よりやはり (27) が 成立することになる。よって、あとは の場合を考えればよい。
とすると で、 なので、 は
以上をまとめると、 の場合は、
となる。よって、 の近くでは、 の場合は、 のとき、 の場合はすべての場合で は 可積分となり、 また の場合は、 のとき、 の場合はすべての場合で は有界となる。
竹野茂治@新潟工科大学