2 バッチファイルとは

バッチファイルとは、拡張子 .bat のテキストファイルで5、 基本的には、コマンドプロンプト上で実行できるコマンドを並べて書いたもので、 cmd.exe というソフト (コマンドインタープリタ) が、 それを一行ずつ解釈しながら実行してくれます。 C 言語とは違いバッチファイルをコンパイルする必要はなく、 そのファイルを直接単独で実行できます。

バッチファイルは、通常

のいずれかの方法で実行します。 例えば

dir
date /t
chkdsk c:
と書いたバッチファイル (ファイル名を test1.bat とします) を、 コマンドプロンプトで

> test1.bat
あるいは拡張子をつけずに

> test1
と実行すれば、 現在のディレクトリ内のファイルの一覧を表示し (dir)、 現在の日付を表示し (date /t)、 C ドライブのチェックを実行して表示します (chkdsk c:)。 なお、コマンドプロンプトやバッチファイル内では、 コマンド名やパラメータは大文字、小文字の区別はされませんので、 本稿では主に小文字で表記することにします6

バッチファイルの編集は「メモ帳」(notepad) でもできますが、 キーワードの色づけ機能や高度の編集機能を持つ、 よりプログラマ向けのエディタ (MkEditor, TeraPad, Notepad++ 等) を用いる方が効率的でしょう7

バッチファイルで利用できる構文や、 MS-Windows に用意されている基本コマンドには それらのヘルプドキュメントも用意されていて、例えば


> if /?
> dir /?
のようにコマンド名やキーワードの後ろに /? をつけるか、 help コマンドを用いて

> help if
> help dir
とすれば、その説明が表示されます。 その出力をファイルに保存したければ、

> if /? > if.txt
のようにすれば、 if の説明文が if.txt というファイルに保存されます (この > の使い方については 5 節参照)。 単に

> help
とすると、コマンドプロンプト用に用意されているコマンドの一覧が表示されます。

竹野茂治@新潟工科大学
2014年5月2日