3.8 バロトロピックのラグランジュ座標系の場合の例
3.7 節と同様に、
ラグランジュ座標系の方程式系 (2.19) の圧力を
と見て、最初の 2 本のみ (いわゆる -system) を同様に考察する。
この場合も通常は
() を想定していて、
を仮定することが多い。
方程式を
で書けば
で、 であれば固有値は
であり、固有ベクトルは
で、
より、 であれば 1-特性方向、2-特性方向は真性非線形となる。
リーマン不変量は、
より、
から、
となるので、
が 1-リーマン不変量となる。
() の場合は、
となる。
ここから、3 本の連立方程式の場合と同様、
オイラー座標系の場合のリーマン不変量に対応していることがわかる。
2-リーマン不変量も同様に
と得られる。
1-膨張波曲線 は、
|
(3.48) |
2-膨張波曲線 は、
|
(3.49) |
となる。
() の場合、
のときは は でも でも
となるが、
のときの は、
と では様子が異なり、
となる。
また、 の場合は (3.29) より、
の場合は (3.30) より、
なので、, とすれば で、
が成り立つ。
を で表わすには、
を で解けば で表わされ、
それを (3.29) に代入すれば も で
表される。
同様に も、
を で解いて、それを (3.30) に
代入すれば , が で表される。
例えば、
() の場合、 は
より
であり、 は
にそれを代入して得られる。
竹野茂治@新潟工科大学
2018-08-01