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(PDF ファイル: hosoku1.pdf)
任意の範囲での積分が 0 ならば被積分関数自体が 0 になる、
という事実がいくつか成り立つ。
定理 1
連続なスカラー場 , ベクトル場
に対して次がいえる。
- どんな 3 次元領域 に対しても
ならば
- どんな曲面 に対しても
ならば
- どんな曲面 に対しても
ならば
- どんな曲線 に対しても
ならば
( の積分でなく、 や の積分などでも同じことが言える)
- どんな曲線 に対しても
ならば
これらはいずれも、1 次元の場合の、
- 任意の , () に対して
ならば
と同様の方針で証明される。
この 6. は、「 ではないとしたら、
となる点 が少なくとも一つあり
(例えば とする)、
が連続ならばその の近くの ではやはり正になるので、
その の近くで積分すれば正の値になるはずなので矛盾」
のように証明される。
なお、3., 5. は
一見同様ではないようにも見えるが、例えば 3. は
なので、例えば 平面に平行な面を取れば , となり、
そこから が導かれ、
他の成分 , も 平面、 平面に平行な面を考えることで
同様に 0 となることが言える。
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Shigeharu TAKENO
2004年 7月 29日