まず、すべての に対し と してよいことを示す。それは、もしある に対して ならば (定数) となるから、 となって が連続確率変数ではないことに なるからである。
を のベクトルが張るベクトル空間、 すなわち の有限個のベクトルの線形結合の全体 ( を含む最小の部分空間) とする。 の 次元を とすると、線形従属の仮定から で、 から 線形独立な 個のベクトルを取ることができる。 の添字の順序を変えることで、その 個のベクトルを とする ことができ、残りの () は すべて の 線形結合として書ける、すなわち
となる。 (17) より、例えば は、 の形に書ける。
まず、(10) が成り立つとき、
その のいくつかを に
変えることができることに注意する。
例えば (10) で
とすると
(18) の係数の を正のもの、負のもの、 0 のものに分類する。 の順序を交換すれば、 の順序が変わるので、
となるようにする。ただし、 はすべてが 0 にはならないから、 である。
これに合わせて、(10) の不等式
のうち の部分を逆向きに変え、
さらに
の部分、
および
の部分は
と
することでその不等式を消して、
結果として、 の行ベクトルが線形従属の場合は、 は独立にはならないことが示された。
竹野茂治@新潟工科大学