2 漸化式
本稿の目的は、
となる , を求めることであり、
これに対して [1] では以下のような漸化式を得た。
(1)
(2)
ここで、, は
(3)
である。
(1) から のみ、 のみの
三項漸化式も得られていた:
(4)
さらに、微分について
(5)
も得られていた。
これらを元に最初のいくつかを書くと以下のようになる。
なお、(1) より がわかれば、
の方は容易にわかる。
一方で [2] で考察した半奇数次ベッセル関数 (半ベッセル関数) は、
(6)
と表されるが、これも最初のいくつかを見ると以下のようになる。
この右辺の分子はまさに , , , となっていて、よって
(7)
が成り立つことが予想される。
もしこれが言えれば、それは の、[1] で考察
したものとはまた別の計算法になるし、
さらに漸化式なしに 1 本の式で を表せることになる。
ただし、[2] では、少し大きい次数のものに対しては
直接 (6) を使って計算したのではなく、
やはり (4) と同等の漸化式を用いて計算している
から、そんなに計算しやすいわけではなかったと思う。
竹野茂治@新潟工科大学
2023-07-25