Fig. 3 は ,
のときの
のグラ
フを 300 から 330 までの
に対して重ねたものであり, 2 本のグラフに
まとまっているように見える. Fig. 4 はこれを
の順に
並べて 3 次元的に見たものであるが, これをみるとこの 2 種類のグラフが交
互にあらわれていることがわかる.
これはこの解がほぼ
-周期解であることを示している.
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さらに を進めて,
から
までのグラフを重ねて
書いたのが Fig. 5 のグラフであるが, この交互に
あらわれる 2 種類のグラフは
の増加とともに近づいている.
これにより
の極限においてはこの 2 種類の
グラフが一致して, 結局は
-周期解になるのではないか, とも考え
られるが,
を小さくしてみてみると (Fig. 6)
この場合は
による変化がほとんどない.
つまり の増加にともなってグラフが一つになろうとしたのは,
差分幅
の大きさに関係する現象であり, 差分近似解の粘性効果に
よるものであると予想できる. 粘性項がある場合の方程式
さらに, 早い段階で, つまり割りと小さい で, ひとつ, あるいは
2 つのグラフにまとまること, また, 3 節の
Fig. 2 のグラフのまとまりが悪いことなどは
の大きさに
はあまり関係がないので, これらは非粘性の方程式,
すなわち差分近似解というより, もとの方程式 (1)
の厳密解のなんらかの性質をあらわしているものと思われる.