以後、 の場合を考え、
なお、 は 毎に異なるので、 この 、すなわち ももちろん 毎に異なり、 は正確には の関数 である。
もし が であるとすれば、 の頂点である のみが のサポートであることが期待されるが、 本節では などを示す。
であるから、 , に対する Tartar 関係式は、
のとき、(40) の両辺を で割ると、
(41)
証明
1.
の最小性により、 の下辺は
と交わっているはずである。
2.
,
,
は、
Lebesgue 有界収束定理により , に関して連続であることがわかる。
よって は開集合であり、
(41) の両辺を で割って
とすれば得られる。
3.
が全測度 1 であることと Schwarz の不等式より、
(42)
この命題 7 より次が導かれる。
証明
1.
もし、 が連結でないとすると、
,
で、
よって は連結であり、 ある ( ) によって
もし、 ならば、 なるすべての に対して ということになるが、 命題 7 の 1. の証明と同じ論法により、これは
2.
と仮定すると、
である を十分小さくとれば、
この命題 7, 8 を示す Lions らの手法は、 内エントロピー のパラメータ を動かしたものだけで済むところがミソであり、 DiPerna の外エントロピーを用いる方法よりシンプルであると思われる。
竹野茂治@新潟工科大学