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34.3 Autoscale

自動縮尺機能 (autoscale) は x, y, z の各軸に対して独立に、または一括して 指定できます。デフォルトでは全ての軸に対して自動縮尺設定を行います。

書式:

     set autoscale {<axes>{min|max}}
     set noautoscale {<axes>{min|max}}
     show autoscale

ここで、$<$axes$>$ (軸) は x, y, z, x2, y2, xy のいずれかです。 min または max を軸に追加指定すると (xy では使えませんが) それは gnuplot にその軸の最小値、または最大値のみを自動縮尺させることになり ます。軸も何も指定されていない場合は全ての軸が対象となります。

自動縮尺機能を使うときは、描画範囲は自動的に割り出され、従属変数軸 (plot のときは y 軸、splot のときは z 軸) は、関数やデータの値域が 収まるように設定されます。

従属変数軸 (y または z) の自動縮尺機能が指定されていない場合は、現在の y や z の描画範囲がそのまま使われます。

独立変数軸 (plot のときは x 軸、splot のときは x,y 軸) の自動縮尺 機能が指定されている場合は、描画される全てのデータファイルの点が収まる ように定義域をとるようになります。データファイルが 1 つも指定されてい ない場合は、自動縮尺機能はなんの効果もありません。つまり、関数のみが 指定されていてデーターファイルを使わない場合は、x 軸の描画範囲 (z = f(x,y) を描画しているときは y 軸も) は影響をうけません。

範囲に関するより詳しい情報に関しては set xrange を見てください。

媒介変数モード (parametric) でもも自動縮尺機能は有効です (set parametric 参照)。この場合、より多くの従属変数があるので、x, y, z 各軸 に関して、より多くの制御が行われます。媒介変数モードでの独立変数 (仮変数) は plot では t で splot では u, v です。そして媒介変数モードでは、 自動縮尺機能は (t, u, v, x, y, z) の全ての描画範囲を制御し、x, y ,z の 範囲の自動設定を完全に行います。

自動縮尺機能は、極座標モード (polar mode) でも plot の媒介変数モード と同様に機能しますが、極座標モードでは set dummy で独立変数を t から 変更するできる (set dummy 参照) という拡張があります。

目盛りが第二の軸に表示され、しかもこれらの軸に対する描画が行われなかっ た場合には、x2range と y2range は xrange と yrange の値を受け継ぎます。 これは、xrange と yrange が整数個の目盛り幅に自動縮尺される「前」に行わ れますので、場合によって期待しない結果をもたらす可能性があります。

例:

以下は y 軸の自動縮尺機能を指定します (他の軸には影響を与えません):

     set autoscale y

以下は y 軸の最小値に対してのみ自動縮尺機能を指定します (y 軸の最大値、 および他の軸には影響を与えません):

     set autoscale ymin

以下は x, y 両軸の自動縮尺機能を指定します:

     set autoscale xy

以下は x, y, z, x2, y2 全軸の自動縮尺機能を指定します:

     set autoscale

以下は x, y, z, x2, y2 全軸の自動縮尺機能を禁止します:

     set noautoscale

以下は z 軸のみについて自動縮尺機能を禁止します:

     set noautoscale z




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Shigeharu TAKENO
2003年 10月 21日