CFL 条件
の元で、 ならば、 , すなわち、
が成り立つ (この意味で、 は、LF 差分に 対する 不変領域 と呼ばれる)。
なお、この定理 2 は、次の仮説 3 よりも やや条件が強いことに注意せよ。
CFL 条件 (12) ( ) の元で、
が成り立つ。もし、仮説 3 が成り立てば、 定理 2 はそれにより示される。 それは、 で (21) が 満たされていれば、 は当然 (12) を満たすので、 (23) が成り立つことになり、 から (22) が得られる。
しかし、この逆、すなわち定理 2 から
仮説 3 は一般には得られない。
,
とすればいいように思うかもしれないが、
例えば
の場合は、
まずその , に対応する が存在するとは限らない。
実際、
に対して、
また、その が存在したとしても、
仮説 3 の仮定として満たすべき CFL 条件 (12) から、
定理 2 で必要な CFL 条件 (21) が
得られるとは限らない。
それは、一般には
よって今回は、仮説 3 ではなく、 少し強い CFL 条件 (21) を仮定に置く 定理 2 について考察する。 なお、仮説 3 が実際に成立するか、 それとも反例があるかはよくわからない。
竹野茂治@新潟工科大学