なお、なるべくオイラーの公式は用いずに高校の範囲で、と考えたが、 それだとかなり難しくなるものもあるので (私が易しい証明を思いつかないだけかもしれないが)、 そのあたりについても書き残しておく。
まず、本節では (8) を証明する。
オイラーの公式を用いてよいなら、 から、 等比数列の和の公式を用いて、
まず、加法定理を用いて , から を分離して、
の方は、角が円周上を上下に対称に並んでいることを考えれば、 丁度反対符号同士のものが打ち消されて 0 になることは容易にわかる。 しかし、 の方は左右に対称でないと消えないので、 が奇数の場合はそのような議論では 0 になることが簡単には言えない。
については、角が円周全体に渡って並んでいることから、 ひとつずらして加法定理を用いることで以下のように変形する。
あるいは、 の方も と同様に変形して
なお、より一般に , に等差数列を代入したものの和も、
次のように簡単な式で表すことができる ()。
竹野茂治@新潟工科大学