3 N=2 の図形的な証明
本節では、定理 1 の の場合に限って、
図形的な証明を試みる。
よってこの場合示すべきは、正の実数
に対して
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(5) |
が成り立つことと、この等号が成立するのが
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(6) |
のとき、ということになる。
まず、以下の 2 つの長方形 (図 1) を見比べて見てもらいたい。
この 2 つの長方形は、いずれも底辺 , 高さ で、
4 つの直角三角形の配置を変えただけの同じ長方形なので、
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(7) |
であることがわかる。
この左辺は
であるから (5) の左辺に等しく、
また は平行四辺形で、その 2 辺は三平方の定理より
であることがわかる。
2 辺が決まった平行四辺形は、高さが最も高いときに面積は最大となるので、
よってその平行四辺形の面積は、その 2 辺が直角となった長方形の面積以下となる。
すなわち
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(8) |
となる。よって (7), (8) から (5) が成り立つことが示されたことになる。
次に、(5) の等号成立条件であるが、
これは (8) の等号が成り立つとき、
すなわち が長方形となるときを意味する (図 2)。
図 2:
が長方形の場合
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この場合は、図からわかるように、
, が直角を挟む直角三角形と , が直角を挟む直角三角形とが相似になるので、
よって (6) が成り立つことになる。
しかも、斜辺の比も考えれば、
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(9) |
となることもわかる。
竹野茂治@新潟工科大学
2010年1月20日