そのために、ある額以上の硬貨と以下の硬貨に分離するための記号を 導入する。
に対して を、
また 2. は、その場合最適な支払いは、 72 円での 100 円未満の最適化と、 700 円での 100 円台の最適化に分けて考えればいいことを意味している。
証明
1. もし ならば、 少なくとも であるが、 この硬貨系では であるので、
2. もし、, が最適解でないとすると、 これとは別に最適解 とそのおつり があり、
(33)
なお、命題 5 より、 はお札は不要のはずで、 よって である。 以下、2 つの場合に分けて考える。
Step 1. まず の下位部分で が払える場合を考える。
, を上位、下位に分け、
であるから、 の場合は、 命題 8 の 1. により となる。 よって、 の に対するおつりが となり、 これに関しては の最適解は , なので、
Step 2. 次に の場合を考える。
この場合は、 では とならないので、よって少なくとも であることになる。
この場合、 で を支払ったおつり は、 で を払ったおつり に を加えて、 そこから を払ったおつりに等しい。 よって、その上位部分である は、 から を 引いたものであり、
(34)
(35)
この場合、まず上位の に対しては、, が最適解なので、
(36)
(37)
最後に であるが、これは に という上位の
硬貨を追加して代金を払ったおつりが なので、
命題 7 (式 (32)) により、
最適解 , との枚数の間には、
結局、 (36), (37), (38) の辺々をそれぞれ加えて整理すると、
(39)
竹野茂治@新潟工科大学