17 最後に

本稿で計算した定積分は、当然いずれの場合も原始関数による定積分 (1) の形にもなっている。 これらの原始関数は、本稿では極限は用いるが微分は使わずに 「区分求積」で求めたことになる。 置換積分や部分積分に相当するものも、この方法でそれなりに 取り扱えることもわかった。

ただ、もちろん本稿のようなやり方は、通常の積分より相当面倒で、 やはり微分を先に導入し、その逆演算として原始関数を定義して、 その差として定積分を導入する現代的な微積分の教育方法の方が はるかによい。

ちなみに、元々定積分の考え方は微分より前に存在していたので、 もしかしたら本稿のような計算のうち幾つかは、 微分ができる前に得られていたのかもしれない。 とすると、簡単なものについては「導関数」よりも先に「原始関数」が あった可能性もゼロではないように思う。

竹野茂治@新潟工科大学
2026-07-30