7 タンジェントの主値積分
さて元の問題に戻るが、 は ではなく、
に 1 位の極があるのでこのままでは超関数とはならない。
しかし、この特異点での積分は主値積分 (principal value) を考えることで
超関数と見なすことができる。
これを本稿では
と書くことにする。
は、次のような超関数となる (
)。
ここで、
なので、
と表されることになる。
これは、
とすると (: 自然数)、
となるので、
は確かに超関数となる (
)。
次に、
の周期積分を計算してみる。
とすると、(19) と の周期性により
が得られる。
竹野茂治@新潟工科大学
2015年6月1日