一般に、 個の 次元ベクトル ,..., の、 スカラー値、またはベクトル値の写像 が、 各 に対して線形、すなわち、
今、 次元の基本ベクトルを ,..., とすると、 各 は
よって、(1) のように、両辺がいずれも多重線形である場合は、 その等式を示すには、各ベクトルが基本ベクトルである場合についてのみ 示せばよいことになる。この方針で考える。
(1) の場合は、 , , が 基本ベクトル , , である場合についてのみ 示せばよい。
そのような組は、 通りあるが、 の場合は (1) の両辺とも明らかに となって成立するので、 それら ( 通り) は調べなくてよい。
また、 , , が , , の全部異なるものになる場合 ( 通り) は、 が と平行になるので (1) の左辺は であり、 またこの場合は なので (1) の右辺も となり、よってこれも調べなくてよい。
これで残るのは、以下の 12 通りとなる。
この証明 4 も、 成分計算同様、(1) を確認しているだけなので、 左辺から右辺が導かれる理由がわかるものではない。
竹野茂治@新潟工科大学