3.2 独立性

$n$ 次元連続分布 $(\mbox{\boldmath R}^n,f,\vec{x})$、 およびその周辺分布 $(\mbox{\boldmath R}, f_j, x_j)$ ($1\leq j\leq n$) に対し、
  $\displaystyle
\mathrm{Prob}\{\vec{x}\in A_1\times\cdots\times A_n\}
=\mathrm{Prob}\{x_1\in A_1\}\times\cdots\times\mathrm{Prob}\{x_n\in A_n\}$ (29)
が成り立つとき、確率変数 $x_1,\ldots,x_n$ は「独立」であるという。

(29) で $A_j = (-\infty,t_j]$ とすれば、 分布関数の関係式

  $\displaystyle
F(\vec{t})=F_1(t_1)\cdots F_n(t_n)$ (30)
が得られ、またこの (30) の $\vec{t}$$\vec{x}$ に置き換えて $x_1,\ldots,x_n$ に関して微分すれば 密度関数の関係式
  $\displaystyle
f(\vec{x})=f_1(x_1)\cdots f_n(x_n)$ (31)
が得られる。逆に、(31) が成り立てば、 これを $A_1\times\cdots\times A_n$ で積分することで (29) が得られるので、 結局 (29),(30),(31) は同値であることがわかる。

竹野茂治@新潟工科大学
2022-07-28