(12) により となる確率は
と表される。また、密度関数 は、(13) より、 となり、さらに一般に に対して となる。分布関数 は、
を満たす必要があり、密度関数 は、 を満たす必要がある。逆に、(16) を満たす を取れば、 により密度関数が定まり、 それにより (15) で の確率が求まるので、 これで一つの連続確率分布が決定する。
または、(17) を満たす を取れば、 (15) から の確率が求まるので、 一つの連続確率分布が決定し、その分布関数 も
により得られる。よって、連続分布を定めるには、分布関数 、 密度関数 のいずれかを設定すればよいので、 とりあえず本稿では の組を「連続確率分布」と呼ぶことにする。個の連続確率分布 ( ) において、 Rの部分集合 () に対して、
を考えることができるとき、 次元連続確率分布を構成できる。 なお、 の分布関数を とする。次元確率変数 の 分布関数 を、
すなわち、 かつ ... となる確率に よって定義する。このとき、
次元分布関数 は、
を満たし、 次元密度関数 は を満たす。さらに周辺分布として、 は に対して
を満たし、 は に対して を満たす。この (28) は、 この左辺を とすると、(23) より逆に (25) を満たす によって (22) と (24) から 一つの 次元連続確率分布が決定し、(27) に よって周辺分布が決定する。
そしてそれらは の代わりに (26) を 満たす によっても決定する。 この 次元連続確率分布を と書くことにする。
竹野茂治@新潟工科大学