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(PDF ファイル: corel1.pdf)
4 回転不変性について
これまでにあげた疑問を考えていくが、
まずは問題 2 としてあげた
相関係数や回帰直線の回転不変性について考える。
データ
を、原点の周りに
回転したデータを
とする。すなわち
とすれば、
なので、
となる。この式から、
が
に関して不変でないことはすぐに分かる。
しかし、回転不変な式もいくつか容易に見つかる。例えば
 |
(2) |
であるし、また、
より、
 |
(3) |
のような不変量も得られるし、これら 2 つを組み合わせて
(
)、
 |
(4) |
のような不変量も得られる。
また、この回転されたデータに対する回帰直線は
であり、これは
とパラメータ表示される。よって、この両辺に
をかけて
この直線を原点の周りに
回転すると
となる。ここで、
となるので、この直線の傾き
は
となる。
これは
であればもちろん通常の回帰直線の傾き
とは一致しない。
つまり、回帰直線も回転不変性を持たないことがわかる。
なお、この
の、
のときの値は、
を
回したデータに対する回帰直線を
回した直線の傾き
を意味するが、
軸に関して折り返して考えれば容易に分かるが、
その傾きは、3 節でも言及した、
に対する回帰直線を、
に関して対称に折り返したものの傾き
に等しい。つまり、そのような直線を表す式は
であることがわかる。この直線も元の回帰直線とは一致しない。
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Shigeharu TAKENO
2004年 10月 18日