, が で微分可能で、 , で、 が で全微分可能であるとき、合成関数
は で微分可能で、その微分係数 は、
となる。なお、通常は微分係数ではなく、導関数、 すなわちある範囲の に関する定理として述べられ、 (18) も、 のように書かれることが多い。 さらに、定理の条件も「全微分可能」ではなく、 十分条件である「偏微分可能で偏導関数が連続」という形で 述べられることが多い。1
しかし、この合成関数では の変換に伴い の両方が変化するため むしろ の全微分を考えるのが自然であるし、 さらに (19) の式は (1) の 式にも似ているため、全微分を意識させるこの定理 2 の 形の方が本来はいいだろうと思う。
では定理 2 の証明を行う。 の での全微分可能性より、 の近くで、
竹野茂治@新潟工科大学