3 分母が 2 次の有理関数の積分
まずは、分母が 2 次の有理関数の積分
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(11) |
を考える。ここで、, , は実数の定数で、 とする。
通常これは、
と分けて考え、前者は 、後者は と置換し、
となるものである。
本節では、これを複素数の範囲で部分分数分解して考える。
と置くと、
となるので、, を代入することで , は
となり、よって
と分解される。
, は、 が実数を動いても実軸 ( 軸) とは交わらないので、
(9) より、
となる。
ここで、(7) より、
なので、
となり、確かに (12) と同じものが得られる。
しかしどちらが易しいかといえば、多分前者の方であり、
複素数を用いて分母を 1 次式の積にまで落として部分分数分解をしても、
その後の処理があまり易しくないことがわかる。
特に、
の表現については、
ここでは (7) を用いたが、
(6) の方で考えてしまうとなかなか (12) にはたどりつけない。
竹野茂治@新潟工科大学
2016年12月22日