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2 部分分数分解

有理関数の分母にある (実数係数の) 多項式は、代数学の基本定理により 1 次式、および実数の範囲では因数分解できない 2 次式の積で因数分解 できることが保証されるので、一般の有理関数は部分分数分解を行えば のような形のものの和に分解されることになる。

多項式の積分は容易、2 番目の形のものも $x-a=t$ と置換すれば $t^{-k}$ ( $k=1,2,\ldots, n$) の形の項の和になり、 これも容易に積分できる。

問題は最後の形のものであるが、これは $x-a=bt$ と置換することで

\begin{displaymath}
\frac{\mbox{($t$\ の高々 $(2n-1)$\ 次式)}}{(t^2+1)^n}
\end{displaymath}

となり、これを

\begin{displaymath}
\frac{\mbox{(奇数次の項)}}{(t^2+1)^n} + \frac{\mbox{(偶数次の項)}}{(t^2+1)^n}
\end{displaymath}

の二つに分けて考えることにする。


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Shigeharu TAKENO
2003年 5月 26日