5 積と合成関数の微分による証明

次に、積と合成関数の微分による証明を紹介する。 これは、講義で使用している教科書 [3] に書かれている方法である。 つまり [3] は、積の微分の後で合成関数の微分を紹介し、 その次に商の微分を紹介する、という順で説明している。

まず合成関数の微分により、

$\displaystyle \left(\frac{1}{g(x)}\right)'
= \{g(x)^{-1}\}'
= -g(x)^{-2}g'(x)
=-\,\frac{g'}{g^2}
$

であるから、積の微分により、

$\displaystyle \left(\frac{f}{g}\right)'
= \left(f\times\frac{1}{g}\right)'
= f'\times\frac{1}{g} + f\left(-\,\frac{g'}{g^2}\right)
=
\frac{f'g-fg'}{g^2}
$

となる。

竹野茂治@新潟工科大学
2020-10-21