一般に極限 (8) は、 とおけば、これは の の近くで定義され、
となるが、さらに を と定義すれば、 は の近くで定義され、 (8) は が で連続、ということと同値になる。これと同様にして、(1) から を
と定義し、(2) から を と定義すると、, はそれぞれ 0 で連続となり、 それがそれぞれ (1), (2) の仮定と同値になる。のときは、(11) より
となるが、これは のときも両辺 0 となるので成立する。 同様に、 のときは、(12) より となるが、これも のときも両辺 0 となり成立する。これらにより、 とし、 を , , で表すと ( が 0 であるかないかに関わらず)、
この証明の場合は、微分可能性を , を使って表現することにより での割算を避けていて、 それにより前節の証明のような場合分けが必要なくなっている。 しかしこの証明の場合メリットはそれ位で、 逆にこの証明だと元々の合成関数の微分が どうしてその形になるのかが見えにくくなっていて、 よってそれほどいい証明とも言えないと思う。
竹野茂治@新潟工科大学