3 無限小と微分
無限小を用いる方法では、あまり厳密には見えない、
少し「怪しげ」な式変形も行われる。
まず、 を限りなく小さい の変化を表すものとして
「無限小」と呼ぶ。
そして、 に対する の増分を や のように書く。
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も「無限小」となる (そう考える)。
この と の比がグラフの傾きである導関数 を
表すのであるが、それは通常有限な値なので、
その点でこの と は同程度の小ささを持つ無限小であり、
「同位の無限小」と呼ぶ。
一方、 に対して は、 よりも
はるかに小さい無限小となるので「高位の無限小」と呼ぶ。
無限小を用いる方法では、
例えば , に対して、 という式では、
は より高位の無限小であるから「無視できる」として、
のようにしたりする。
同様に、 という式も のようにすることがある (できる)。
そして を、この と の比であると定める:
この定義で、 の導関数と、 の導関数を計算する。
まず、 の場合、
なので、
と、簡単に割り算で得られることになる。また、 の場合は、
となるが、上に書いたように は に比べて
高位の無限小なので無視すれば、 となり、よって、
となる。 で同じことを行うと、, が出てくるが、
それらも高位として無視すれば、割と易しく が得られる。
竹野茂治@新潟工科大学
2015年12月7日