3 h からの解法
まずは に対する (2) から考えてみる。
この (2) は、
が 1 回微分して元に戻る関数であることを意味するので、
[1] により、
(4)
となる。
次に、
とおいて、(4) に代入すると、
より、
となるので、 ととると の項が消えて、
(5)
となる。
この方程式を満たす を求めるために、[1] の 6 節と
同様の変形を行う。
定数 に対して、
となるので、(5) により、
に対して
(7)
となることがわかる。
これを積分していけばよいのであるが、右辺の積分はあまり易しくない。
微分で考えると、
となるので、
右辺から
を消去すれば、
となるので、(7) は
となるので、よって、
となり、よって
(8)
となる。
ここで、
なので、(8) は、
と書くことができ、よって
より、
よって、 より、
(9)
が得られる。
つまり、(1) の解は、
(10)
の線形結合であることになる。
最初のものは 1 回の微分で元に戻るので、
実質的には後者 2 つが 3 回微分して元に戻る関数である。
なお、もしこの最終的なおおまかな形を知っていれば、
あるいはこのような形ではないかと予想がつけば、
のように置いて、これを (1) に代入して、
それが成立するように定数 , (実数) を求める、
という方法もある。
なので、
(11)
であれば、
になる。
(11) の後者より
となるが、 の場合は (11) の
前者より , よって となる。
の場合は より ,
よって
となり、(10) の 2 つ目のものが得られる。
同様に
とすれば (10) の 3 つ目のものが得られる。
竹野茂治@新潟工科大学
2021-12-03