5 最後に
本稿では、行列の積の表現に関するいくつかのバリエーションを紹介し、
その応用例を示したが、最後はやや高度な話題である行列の対角化や
スペクトル分解も簡単に紹介した。
余談ついでに補足すれば、
行列の固有ベクトルから常に 個の一次独立なものが取れるとは
限らないので、すべての行列がこのように変形できるわけではないが、
この形になる場合は、これを利用してさらに
行列の分数乗 (固有値がすべて実数で 0 以上の場合)
や、 の行列乗
なども考えることができ、それぞれ重要な応用も知られている。
興味ある人は勉強してみるといいだろう。
竹野茂治@新潟工科大学
2021-09-10