転置行列 に対して、
(4)
この定理の証明は、次のように帰納法を使って証明される。
のときは明らかに成立する。 よって、 次、 次に対しては成り立つとして、 次の場合に成り立つことを証明する 。
定義 (1) より、
「 から 行目、 列目を取り除いた行列の行列式」なので、よって
「 から 行目、 列目を取り除いた行列を転置したものの行列式」となり、これは 次の行列式であるから、 帰納法の仮定により、転置したものの行列式は転置する前の行列の行列式に等しい。 よって、
(5)
(6)
よって、 を 1 列目で展開すると、
(7)
一方で に対し (5) より
(8)
明らかに であるので よって、(6), (7), (8) と行列式の定義より、
竹野茂治@新潟工科大学