5.7 5 本目の不等式の評価

最後に (51) を示す。

$\tau\in\bigcup_{j\geq k} I_j$ に対しては、 5.4 節の (53) より

$\displaystyle \Delta Q_k(\tau)
\leq -\vert\sigma'_i\sigma''_j\vert+M_1\vert\sigma'_i\sigma''_j\vert V(\tau-)
$

が成り立つことがわかる。よって、 (11), (23) により、

$\displaystyle \Delta Q_k(\tau)
\leq \vert\sigma'_i\sigma''_j\vert(-1+M_1\delta_2)
\leq -\frac{1}{2}\vert\sigma'_i\sigma''_j\vert
$

が成り立つことがわかり、よって (51) が得られる。

これで、(47)$\sim$(51) の すべての不等式が得られたことになる。

竹野茂治@新潟工科大学
2020-06-03